明治の初めから大正にかけて、当時の主力輸出産業であった生糸工業で発展していた諏訪地方の岡谷へ、飛騨の女性が女工として働くためにこの峠を越えていました。
山本茂実が1968年に発表したノンフィクション文学『あゝ野麦峠』のなかで、吹雪の中を危険な峠道を越え、劣悪な環境の元で命を削りながら生糸の生産を支えた女性工員たちの様子が描かれており、その象徴的な場所として、野麦峠も全国的に有名になりました。
野麦峠は紅葉名所としても知られており、「日本百名山」である乗鞍岳がため池の水面に逆さに映る光景が素晴らしいです。
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