平和祈念像(へいわきねんぞう)は、長崎県長崎市にある平和公園の北端に建てられた像で、市民の平和への願いを象徴するものです。
平和祈念像は長崎出身の彫刻家、北村西望氏によって制作され、神の愛と仏の慈悲を象徴し、天を指した右手は「原爆の脅威」を、水平に伸ばした左手は「平和」を、軽く閉じた瞼は「原爆犠牲者の冥福を祈る」という想いが込められています。
平和公園は、悲惨な戦争を二度と繰り返さないという誓いと世界平和への願いを込めて整備された公園で、「平和祈念像」のほかに「平和の泉」も設置されています。
原爆の被爆者たちは「水を、水を」とうめき叫びながら死んでいきました。「平和の泉」は、その痛ましい霊に水を捧げて、冥福を祈り、世界恒久平和と核兵器廃絶の願いを込めて建設された円形の泉で、平和祈念像の前方にあります。
「平和の泉」には、平和の鳩と鶴の羽根を象徴した噴水が舞い、正面には、被爆し、水を求めてさまよった少女の手記「のどが乾いてたまりませんでした 水にはあぶらのようなものが一面に浮いていました どうしても水が欲しくて とうとうあぶらの浮いたまま飲みました」が刻まれています。
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